キャッチって、装備とか全然違うからか手軽にやるような場所じゃないだろ?
それにバッテリー間で話すことはあっても
他のポジションみたいに一緒にどうこう、ってあまりしないとおもうんだ。
だから、久しぶりだったんだ。
同じ、を分け合う感覚が。
談義。
放課後、みんなが集まりだす時間。
早めに着替えが済んだ俺はフェンス裏でミットの手入れをしていた。
「はよっす!!!阿部!!!」
俺の後ろから、ちいさな影が飛び込んでくる。
首と背中に感じた重みに俺は頭を上げた。
「一人でなにしてるんだ?」
「田島か。ミットの手入れしてるんだよ」
「そりゃ見れば解るさ」
ぷうっと口を尖らせ、田島は脇に抱えていた自分のミットと俺のミットを見比べる。
新品のミットはまだ田島になじみきれないように光っていて、
比べ、中学からずっと使い込んできた俺のミットは黒くくすんでいた。
「なにかあったか?」
「うんにゃ、阿部のミットはかっこいいな、と思ってさ」
「は?」
三橋もだが、こいつも時折突拍子も無いことを言う。
「…俺さ、ずっと薄いグラブつかっててさ」
隣に座りなおしながら、田島は唐突に話を進めた。
そいえばそんなことモモカンと話してたな。
「こう、手に直にパシン、とくる感触が好きだったんだよ…でもさ、これってば…」
そう言って、ミットをパクパクさせている。
…ああ、そういうことか。
「確かに、ミットはその感触は薄いな」
「やっぱそういうもんだよな!?」
俺の答えに目を輝かせ、ピョンと立ち上がる。
「これが新品だから、とか、そいう問題じゃないんだよな?あー、安心した!!!!」
いくら揉んでも馴らしても全然調子よくないんだもん、と田島はもう一度ミットをパクパクさせた。
「ちょっと貸してみろよ」
そう言って、俺は自分のミットを田島に渡し、奴のミットを受け取った。
流石、野球に関しては天性のものを持ってるだけに用具の手入れもきちんとされている。
まだ新品さが抜けないから多少硬いところはあるが、これならあと何球か受けている間に馴染んでくるだろう。
「阿部のミット、柔らかいなあ」
俺のミットをつけ、田島は目をキラキラさせている。
熱心に観察する眼光は、いつものおちゃらけたこいつからは想像もつかない真摯さだ。
「うん、こんくらいの感じか…よし、ゲンミツに覚えたっ!」
「頑張ってくれよ、キャッチ」
そう言われて、照れながら、田島はウヒヒ、と笑った。
その顔は、いつもよりも何倍も頼もしく見えた。
「でもさ、あくまで俺は控え!!!2番は絶対阿部だかんね!」
「もちろん」
田島お得意のタックルを受けながら、俺もにいっと笑った。
こういうのも、悪くない。
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2005/3/20
初おお振りってみました。
…タジアベ?アベタジ?
キャッチャーズ。ってことで。
自分も昔キャッチだったのでそこのポジションに関して
ちょっと思い入れがあるせいか阿部君スキーなんですよね。
でも、キャラとしては田島ラブデスキー...
と思ってたら!!!
3巻で衝撃☆田島もキャッチャーですって!!!!
ということで、こんな蛇道的なカプリーンで。
同士…ゲンミツに切実に募集!!!(爆笑)